全豪オープンテニス2019がメルボルンで行われていますね。
その中で錦織圭史に残るであろう長時間の試合がありました。4回戦錦織圭vsカレノブスタ。
2セット取られた後から巻き返し、10ポイントタイブレークに突入した後もリードされてから5連続ポイントという、錦織の驚異の逆転劇でしたね。しかし、この5時間5分にも及ぶ激闘に審判絡みでケチがついてしまいました。カレノブスタの激怒です。
10ポイント先取制のタイブレークで8-5とリードしていたカレーニョ・ブスタは、誤ってアウトのコールがされた後、オーストラリア人審判のトーマス・スウィーニー(Thomas Sweeney)氏へ長々と抗議した。この場面では、実際にはインだったショットをウイナーで返していた錦織に正しくポイントが与えられたが、カレーニョ・ブスタはポイントをやり直すべきだと主張。 引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190122-00000012-jij_afp-spo
カレノブスタは「アウトコールされたからプレーをやめたのだから、再プレーにしろ」と要求しますが認められませんでした。どちらが正しくて、どうするべきだったのでしょうか?試合の画像などを見て考えていきましょう。
錦織に利がある
こちらの動画を見てください。
とりあえず問題のシーン。。
コードボールからのライン際。
コールタイミングが微妙だよね#AO #錦織圭#カレノブスタ#タイブレ#抗議#ブチ切れ #Nishikori pic.twitter.com/ik8RVgOOvd— ngtk (@ngtk3969) January 21, 2019
下の画像は、上の動画の0:06秒でとめたものです。
なんとこの時点ではまだギリギリ、アウトコールされていません。
つまりですね、アウトコールした時点で錦織の打球は既に放たれてバウンドしている状態で、カレノブスタは既に錦織が逆サイドに返球すると踏んで右側のコートに猛ダッシュした後の状態なのです。「アウトコールのせいだから再プレーにしろ」という要求は、かなり無理があります。
むしろここで再プレーにしたら可哀想なのは錦織です。
別に審判も悪くない
この手のニュースになると、審判に対して批判が集まります。その多くが「主審がカレノブスタのチャレンジを認めてアウト→イン判定にしたのだから、再プレーにするべき」ということでした。しかしハッキリ言うと、そこまで審判も悪くなかったと言えます。
確かにカレノブスタは自分のアウト判定に対してチャレンジをして、インであったと判定されました。しかし、皆さんにもう一度考えてほしい。このチャレンジで確定したのは「カレノブスタのアウト→イン」という事実のみであり、その後のプレーが白紙になるわけではないのです。フォルトと判定されたサーブに相手が触れられず、その後チャレンジでインと判定されたら「サービスエース」となるのは常識です。その後のプレーを見て総合的に判断するものです。
その次のプレーの映像を見れば錦織にポイントをあげるべきなのは分かります。その点において審判は非常に冷静にジャッジを下したと言えます。
当然誤審はスポーツにおいて”いけない”ものです。しかし同時に”発生して仕方ない”ものでもあるのです。だからこそチャレンジ制度があります。そしてここが大事なのはイン・アウトの判定をするものであって「どっちにポイントが入る」ということを決定するものではありません。カレノブスタからすれば「チャレンジをしてINと認められたが、どちらにしても錦織のポイントなのはおかしい」と不満に思うかもしれませんが、誰がどう見ても錦織のショットにカレノブスタは触れる事が叶わなかったでしょう。
主審に批判が集まっていますが、私はあそこで折れなかった審判は凄いと思いますよ。
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