すみっコぐらしの映画を見てきた
私20代男性、すみっコぐらしの映画を鑑賞してきました。なんで私がすみっコぐらしの映画を見たかと言うと、単純にTwitterで話題になってたからです。ザ・ミーハーここにあり。どんな風に話題になってたかというと・・・
映画のすみっコぐらしが子ども向けの那須きのこ作品とか攻殻機動隊とか何かとんでもない評価されてるらしいけどどうしたのめっちゃ気になるやん
— No! (@Noi_gam_00) November 10, 2019
こんなんめっちゃ気になるやん?那須きのこと言えば「Fate」を手掛けてる人物で、可愛い女の子が××されたりと結構な鬱展開で有名ですよ!こんなかわいい絵柄の那須きのこなんて、そら見るしかないでしょ!
20代男性、浮く
はい、圧倒的アウェーでした。TwitterやInstagramみたいなSNSで話題になってるから、大人の男も多いと思ってたけど、子連れの家族ばっかりだったよ、チキショー。しかし、この子供たちが映画「すみっコぐらし」の鬱展開で震えあがる様を想像すると、可哀想だなという思いもあったな。
知識ゼロでも大丈夫だった
前置きしておくと私、恥ずかしながら「すみっコぐらし」の知識は”ほぼ”ゼロです。ゲーム実況者のキヨやレトルトがニンテンドースイッチの「すみっコぐらし」のゲームをやってたのを見た事があるぐらい。でもそんなの知識の内に入らないよね。ゆるーいキャラクター達だって認識はあったんですが。
で、結論から言うとめちゃくちゃ楽しめました。冒頭から分からない人向けなのかちゃんとキャラクター紹介みたいな下りがあるんですよ、「すみっコぐらし初心者」でも全然楽しめます。こういうところが子供向け映画は優しいなぁ。
「鬱展開」の評判は間違い!!
映画「すみっコぐらし」を見終えてみて思ったことは、那須きのこだの鬱展開だのといった評判は、間違いだということ。むしろ心が温まる映画でした!なんだろ、SNS映えするワードを使って表現した結果かなぁと思います。まぁそういうワードに釣られてこの映画に出会えた私は、その手法を完全には否定できないのですが。
ストーリーはこう(ネタバレあり)
映画の冒頭、仲良く喫茶店で一緒にいたすみっコぐらしのキャラクター達が、光る絵本の中に引きずりこまれます。そして、赤ずきんや桃太郎など、絵本の中の有名な物語の登場人物にすみっコたちがなってしまうわけです。ある意味王道な展開とも言えますね。
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✨とんかつ🙌
とんかつのはじっこ。のこりものなかまのえびふらいのしっぽとなかよし。絵本にすいこまれたあとは “赤ずきん” の世界に。オオカミにはたべてもらえる…?キャラクター紹介はこちら👉https://t.co/1OZ28iaz4C
#映画すみっコぐらし pic.twitter.com/k64ZmArpIZ— 『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』11月公開!【公式】 (@sumikko_movie) September 9, 2019
ここ、各々のキャラクターの個性が出てて本当に良いんです。例えばすみっコの「とんかつ」は、赤ずきんになってしまいますが、オオカミにむしろ食べてほしいような態度を示すんですよ。
私はこれまでの人生で「食べられに行く赤ずきん」なんて見た事がなくて、もうクスッと笑わずにはいられない感じでした。そのほかにもシロクマがマッチ売りの少女に扮するなど、シュールで可愛いギャグが展開されていきます。
何が鬱と言われたのか?
https://twitter.com/yue_tama9o/status/1193893724180271104?s=20
ここで、気になるのが「なんで鬱展開と言われたか?」ですよね。その理由はこの映画に出てくるキャラクター「ヒヨコ」にあります。ちょっとフォーカスしていきましょう。
ヒヨコは、自分がどの物語の登場人物なのかは分からない迷子として登場します。自分の居場所がないわけですね。すみっコたちはひよこの自分探しに付き合うことになります。
この時点で、映画を見ている誰もが「ははーん、これは”みにくいアヒル”パターンだな」と思ったはずです。映画「すみっコぐらし」のエンディングは白鳥になったヒヨコで終わりやなと。
しかし大方の大人の予想を裏切ってきましたすみっコぐらし。「みにくいアヒルの子」はヒヨコの他にいたのです。ますます自分が誰なのか分からなくなったヒヨコは、物語終盤で、絵本の「白紙のページ」に辿り着きます・・・。
ヒヨコは自分は何の物語のキャラクターでもなく、家族も仲間もいなかったことに気づいてしまいます。そう、ヒヨコは白紙のページに描かれたただの落書きだったのです。
おそらくTwitterなどで「那須きのこだ!」と言われているのはここですね。確かに「自分のルーツをたどっていった結果何もなかった」という話は、インパクトのある展開ではありますね。
ひよこ… pic.twitter.com/Flk3jnYCtk
— 煎餅🌾神戸かわさき有馬33 (@senbe_i) November 10, 2019
すみっコ達は、ヒヨコに自分たちと一緒に暮らすように提案します。しかし、ヒヨコは絵本の住人であるため、外には出られないという現実が待ち受けています。こんなのって悲しすぎるよ・・・。
でもね、違うんです。この映画で大事なのってここじゃない。むしろここからがこの映画を見る意味そのものです!鬱映画だから子供に見せるのやめようなんて思わないでほしい、全然そんなことないから。
映画「すみっコぐらし」はハートフルな良作
すみっコ達は、ヒヨコを1人残して絵本の外の世界に戻ってきます。ここで終われば確かに鬱映画と評されても仕方ないとは思います、でもすみっコぐらしはちゃんと希望溢れるハッピーエンドにします。戻ってくるやいなやすみっコ達は、白紙のページにヒヨコの家や友達を描き足していきました。ヒヨコが寂しくないように。
ヒヨコの幸せを願うすみっコ達のやさしさ爆発。観てる大人の中には自分含め泣いてる人もいました。そう、この映画は優しさ溢れるハートフルストーリー。決して鬱映画なんかではないんです。親御さんたちはこの映画「すみっコぐらし」は子供たちには見せてほしい。きっと優しい子供に育つはず。
物語も単純でなく、二転三転する展開で飽きさせません。大人も楽しめて子供にも良い影響を与える、本当に良い映画です。